1.研究テーマ
声をビジュアル化し、形に残す
現代の技術では、声を録音し保存することができるが、それはあくまでデータのうちにとどまるものである。本研究は、「この瞬間」の声をビジュアルに起こし、データとは違う温かみのある形として記録することを目的とする。
2.背景・問題意識
デジタルデータとしては残るが、存在感そのものを残すのは難しい
声は記憶から失われやすく、録音や動画として残すことはできても、その人の温度や存在感まで残すことは難しい。特に、故人や遠く離れた人の声は、データとして再生できても、どこか機械的に感じられることがある。声を寄り温かみのある形で残す方法を考えたことが、本企画の出発点である。
3.問い
より温かく、声や存在感を感じられる形で残す方法とは
声をただの音声データではなく、色や線、うねりをもつビジュアルへ変換することで、その人の個性や気配をより温かく感じられる形で残せるのではないかと考える。
4.表現方法
データを体験へと変える映像表現
本作品では、アンケートによって得られた言葉と色のデータを、モーショングラフィックスを用いて映像化した。回答結果を色彩分布として可視化するだけでなく、グラデーションやアニメーションによって色の広がりや変化を表現し、鑑賞者が直感的に違いを感じ取れる構成とした。また、タイポグラフィやミニマルなレイアウトを取り入れることで、研究結果を視覚的な体験へと昇華し、言葉から生まれる景色を表現した。
5.今後の展開
共感覚表現のさらなる可能性
本研究では、10種類の言葉を対象として言葉と色の関係性を可視化した。今後は、対象となる言葉や回答者数を増やすことで、より多様な色彩イメージや傾向を比較・分析したい。また、色だけでなく音や質感、形といった異なる感覚との結びつきにも着目し、共感覚を多角的に表現する映像へと発展させることを考えている。データの可視化と映像表現を組み合わせることで、感覚を新たな視点から捉える体験へとつなげていきたい。
企画・制作
鈴木 琴々南
鈴木 琴々南
使用ソフト・ツール
VScode/Firebase/Vercle